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『シン・ゴジラ』観てきたのでネタバレ感想




ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ
ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ




2日前にネット予約し新宿バルト9にて鑑賞


以下、省略












■鑑賞直後の感想

石原さとみ、要るんかこれ?
一応の一応の一応、ヒロインという位置づけだと思うんだけどね。
キャッチコピーが「現実(ニッポン) v s 虚構(ゴジラ)」なんですが、お前が一番虚構だよ! ってゆーね。はい。


以下、ネタバレ感想、そして個人的な考察





『シン・ゴジラ』観てきたのでネタバレ感想




■震災後のゴジラ

今回のゴジラは、とにかく強い!
既存の兵器が効かないことはいつもの通りだけど、放射熱線がとにかく強力&かっこよすぎる!!!
さすが怪獣を描き続けてきた庵野監督、熱線を吐くときに下顎が二つに割れるんだけど、「トップをねらえ2」の惑星を食う宇宙怪獣の熱線の吐き方でした。こちらも庵野監督の絵コンテでしたが。
あと、全方位放射熱線ね。背中から全方位攻撃出た瞬間笑ってしまったけど。
イデオン好きの庵野監督、まさしく神の如きゴジラ。
そして、なんといっても今回は”震災後”の象徴的な初代ゴジラリメイクでもあるんですよ。
こういった巨大ものでお約束があるじゃないですか。ウルトラマンなんかでね、「お前が一番迷惑なんじゃい!」的な。
本編始まる前に、”アニメーター見本市”の「パトレイバー」の予告が流れたんですが、あれもね、特車二課が来ると余計に町が壊れて住民からブーイング受けるというギャグがあったりするんだけど、やっぱりね、震災を経ると、ちょっと観る方もいろんな思いが出てくる。
「これ、復興どうすんだよ…」とか、がれきのシーンを見ると思ってしまう。
ほんの少しだけ経済のことなんかも語られる。「円安が進んでデフォルトにもなりかねん」とかね。そういうのも、「そうだよなあ、金どうすんの、復興の金よ問題は、品川やられとるやんけ」とか。
ゴジラの2度目の上陸で、東京がブラックアウトするんですが、そこもすごく心がザワつきましたね。
実際に震災当時の省エネの銀座とかを歩いた経験とかが蘇って、地下鉄に避難した人たちが停電になった瞬間悲鳴を上げるとこが、すごく怖かった。
実際に被災した人たちはまた違った見え方がするかもしれない。


■ガイナ画角
スタッフロール見ると、絵コンテは庵野監督はじめ、”エヴァ”神回スタッフによるものなので、もちろん全編ガイナックスを彷彿とさせる画角。
通常セル画一枚で省エネするいつもの会議風景なんかもみられる。


■決戦!ヤシオリ作戦

今回のゴジラは、過去の東宝特撮音楽が存分に堪能できる、ゴジラ好きの人はそれだけでテンション上がる仕様なんですが、私が一番好きな「宇宙大戦争マーチ」がヤシオリ作戦の冒頭で流れてテンションMAXですよ!!
しかも普段はサラリーマン達を乗せて日本経済を動かしている通勤列車たちが爆弾積んで猛スピードでゴジラに特攻!
(ゴジラは東京駅にとぐろを巻いてる)
ここめっちゃ泣ける。いっちゃんに電車たちの勇姿を見て欲しい!
秘密兵器「血液凝固材」を流し込む重機にしてもそうだけど、そういった、日本経済を支えてきた無機質なものたちがゴジラに熱線浴びつつも特攻してゆく姿がかっこいいんですよ。けなげというかね。
ゴジラが物理的に殴られるシーンがあるんですが、そこも圧巻!
戦車戦とかももちろん必要以上にかっこいんだけど、なんか、普段見慣れてるものがゴジラに向かってゆくのがね。


■巨神兵

ここからは個人的な考察なので、実際の話は「ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ」に5万字インタビューとか載るらしいので、そちらを読んだほうがいいです。

庵野監督は「ナウシカ」で巨神兵の絵コンテを切ったんですが、特撮博物館の出し物として樋口真嗣特技監督とともに「巨神兵東京に現る」を撮っています。
今回のゴジラの予告編最後に、少しだけゴジラが放射熱線を吐く直前のシーンが映っているんですが、ある種の人は、もう巨神兵にしか見えない!ってなると思うんですよ。
体に原子炉を持っている存在なので、同じっちゃ同じなんですが、庵野監督は巨神兵の英訳に「Ultra-man」と付けてる。
庵野監督自体、インディ時代に「帰ってきたウルトラマン」でウルトラマンそのものを演じているし、スタジオカラーのロゴサウンドは帰りマンの変身時の音だし、巨神兵=ウルトラマンってのは庵野監督の作品経歴において最初であり全てだと思うんですよ。
エヴァンゲリオンも、あれはウルトラマンが装甲している姿というのが最初のコンセプトでした。
だから、ゴジラは巨神兵的に描かれるんだろうなーと思ってたんですが…
最後、血液凝固で全身が固まって巨大なモニュメントとなったゴジラの尻尾の先が映されるんですが、なんか人のようなものが無数にくっついてるんですよ。
最初に思い浮かんだのが、エヴァにおけるアダム。で、よく見ると背びれのようなものがあって、頭も見える。
だから、ゴジラの熱線で被爆した死体がくっついてんのか?と思ったんですが、さらによく見ると、頭蓋が甲冑みたいに見えるんですね。
鮮明な色分けがされてなかったので断定的に語ることはできないんですが、あれってゴジラが巨神兵を産み落とそうとしてるんじゃないかと思ったんですよ。
途中、国連による熱核処理の提言がなされた時に、「核の熱で死なない生物はいない」という言葉に対策本部の生物学者が「ゴジラは死すら超えたのかもしれない、その場合どうする」と言ったんですが、まるで不死の象徴のように、ゴジラは自己増殖する細胞を持っていることが描かれるんですね。そのときは肉片が落ちてきたんですが。
アメリカ版ゴジラとか、クローバーフィールドの怪獣は、偵察部隊&ローラー部隊として、小さい分身を産み落とすんですよ。
それがゴジラにとっては巨神兵ではないのか。ゴジラは究極生物なので、人間がつくった都市に合わせて、そこで活動しやすい人の形の分身を産んでも不思議はない。
つまり、ここから火の七日間が始まる。
ゴジラは、滅びをもたらしにやってきた。
巨神兵は、新しい人類で、その目的は旧い人類を殺戮し、滅ぼすこと。
そして巨神兵の姿は、そのまま過去の戦争で亡くなった英霊たちとも重なる。
途中、ゴジラは海洋投棄された核燃料を体に取り込むことで放射能に耐性を持ち、また核エネルギーを生み出すようになったといったことが語られるんですが、つまり、ゴジラというのは、過去の負の象徴という面があって、すごくわかりやすく言えば、過去の戦争を忘れて核エネルギーをコントロールしていると思っている現代社会へのカウンターとして現れるんですね。
そしてまずは現代社会の頭脳、総理と閣僚たちを焼き殺してしまう。
その際、霞ヶ関は焦土と化したんだけど、日本武道館が残っている所を見ると、皇居は無事なのか。
ちょっと距離的に疑問は残るけど、一応初代ゴジラが英霊の象徴だという根拠として、ゴジラの進行コースは皇居を中心にグルッと一周しているというのが、ゴジラ研究で言われていることだったりする。
そういうのを考えながら見ると、東京駅でモニュメントと化したゴジラは、皇居に向かって敬礼しているようにも見えるんです。


■ゼットンを倒したのは、科特隊の新兵器だ

庵野監督が演じた「帰ってきたウルトラマン」のストーリーは

怪獣が現れるが既存の兵器は通用しない
国連が核攻撃を提言する
攻撃が開始される前にウルトラマンが現れ、怪獣を倒す

というものだったんですが、今回のゴジラと同じ構成ですね。
エヴァンゲリオンでもエヴァによる作戦が失敗した場合、熱処理で使徒を倒すという提言がなされるエピソードもあるんですが。
今回のゴジラでは、核兵器自体がウルトラマンとしての役割を担っていると思うんですよ。
水爆は”SUPER”と呼ばれたりもしたそうですが。
つまり、自分たちでは完全にはコントロールできない核兵器でゴジラに対抗しようとする。
だけど日本人たちは、それはどうしても避けなければならない。
だから、ウルトラマン(核兵器)には頼らずに、新兵器で対抗する必要があった。
「さらばウルトラマン」で、1兆度の炎を吐くゼットンを、科特隊自身が開発した新兵器で倒したように。
そのために、いろんな人や機関の協力を得ようと人々が奔走するわけですが、最後の最後で切り札となったのが、アジア人的情緒だったというのが、興味深かったですね。
のらりくらりとやってた臨時総理代理が、きっちり見せてくれる。


■共に生きる

50年前、ゴジラを倒すことは、日本にとっては必要なことだった。戦争の影としてのゴジラを粉々にして葬り去ることで、日本人たちは高度成長期を駆け抜けることができた。しかし現代において、ゴジラは自分たちの影であり、それを切り離して生きることはできない。


ゴジラは死なず、そこに立っている。
いつ目覚め、ふたたび世界を滅ぼす熱線を出すともしれない。
ゴジラを殺すことができない以上、日本は永遠にゴジラをメンテナンスしながら復興の道を歩まざるを得ない。
しかし少しでもゴジラへの注意を怠れば、東京は再び焦土と化す。
復興に関しては、おそらくゴジラの生んだ新エネルギーをもとに、アメリカのおこぼれという形ではあるけれど、なんとか道筋がつくかもしれない。
臨時総理代理は引責辞任という形で去ってゆく。
それは、新しい時代を若者へ託すためであり、新しい日本をつくるのは、ゴジラの生む、旧人類を殺戮する新人類ではなく、過去とともに歩むことを選んだ若者たちだ。


庵野秀明の師匠である宮崎駿監督はもまた、「風立ちぬ」で震災を描いた。そして「ポニョ」では、津波によって世界を滅ぼし、純粋な子供たちによる新しい世界の創造というのを描いた。この二者の差も面白い。


って、こんな感じなんで、子供受けはしないと思うけど、とにかくCGによるカタストロフィが素晴らしく、放射熱線がかっこよすぎる新ゴジラでした。
もう少し人出が少なくなったら、東宝シネマで再度観たい。


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