アイドル黙示録 中二ブログ

16ビートとともにあれ

映画『貞子 vs 伽椰子』観てきた




呪いのシャ・ナ・ナ・ナ / GOBLIN\'S SCALE
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観てきました。激混み。
場内爆笑の渦(実話)、なのでハロメンにも勧められる(むろたん好きそう)。
白石晃士ファンが「白石くん、立派になったなぁ!」と感涙する映画です。
以下、ネタバレ感想








レイトショー料金1300円で鑑賞してきたので、ダメージもなにもなく、むしろ白石ファンとしては満足の一本。
和製グラインドハウスというか、どこまで行っても『フレディVSジェイソン』テイストなので、怖がりたい人というよりデートムービー向け。 実際激混みの場内でカップルに挟まれて鑑賞の上に両隣男性というどうしようもなさでしたよ!
最後列の方、右から三番目なので女性、男性の席を横切って自分の席にたどり着くわけですが、女の方全然道開けようとせんやん!
ストッキングにヒールの足で、男性の方は日焼けしたイカツイ感じだったので、外国人女性連れてんのか?だったら「おもてなし」なくてもしょうがねえわ、とちょっと見たらキャバ嬢風のギャルでした。いい加減にしろ!
でも、男性の方は見た目にそぐわず、めっちゃ足避けて道作ってくれたっけ、サンキューです。
って、私の席の肘掛んとこ、ドリンク置いてるやん? 肘置けないっていう。
はい、そんなことはどうでもいいけど、そんな、わいわいざわざわした感じの会場で、スタート。









■怖さ
白石監督の、今までのキャリアの中で培ってきた「嫌な感じ」の映像テクをふんだんに盛り込んでいるので、耐性の無い方は割とビビるけど、ホラー映画に耐性のある方は笑いになるという。
いつも手持ちカメラのフェイクドキュメンタリを主に撮ってる監督なので、今回もそんな感じなのかなーと思ったらしっかりした映像で、冒頭に「角川映画40周年記念作品」のテロップも出るし、相当予算出てるんだねってゆー。そんで普通に普通の映画の映像になってる。



フェイクドキュメンタリーの教科書: リアリティのある“嘘/白石晃士
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■なんか面白い
脚本は白石監督本人なんだけど、やっぱり今まで妖怪退治みたいなものばっか作ってきたからか、脚本めちゃくちゃ面白いんですよ。ちゃんとしてるというか。
そんで今回は「リング」と「呪怨」のコラボなので、呪いのビデオと呪いの家の物語が同時進行で描かれる。それぞれ互い違いにエピソードが差し込まれるので、テンポいいんですね。飽きない。この辺、デートムービーとして最適です。
白石映画ではお馴染みの、お祓いとか、なんか髪の毛(貞子の化身)を袋に保存する霊能者とかね、そういうとこもファンには楽しめる。
若くて粗暴な感じの霊能者と盲目の霊感少女コンビとかも萌心くすぐる。
あとこの映画、映画版『リング』の前日譚としてみると面白い。平行宇宙という扱いかもしれんけど、『エイリアン』に対する『プロメテウス』みたいな。(リングシリーズって最終的には擬似宇宙の話だからそういう解釈でいいのかな、アドバイザで原作者クレジットされてるし)



■呪いのビデオ
山本美月パート。
都市伝説の講義を取っているJD二人組、百合と夏美が呪いのビデオを偶然入手したことから始まる。
今回の呪いのビデオの期限は二日です。
私、女優さんあまり知らないので、今回山本さんはおそらく初見なんですけども、いちお、髪洗ってるだけですが、シャワーシーンなんかもありました。
そんで夏美ね。もう名前といい、髪の毛の長さといい、なんかたぐっちに見えてきて、しかもこいつが自暴自棄になって色々やらかすわけですよ、たぐっちいいかげんにしろ! ってなりましたね。佐津川愛美という女優さん。
肝心の呪いのビデオですが、それなりに不気味。1分くらいの短いものですけどね。
ビデオテープの質感については、それはもう「ほんこわ」つくってきた白石くんですから、めっちゃそれっぽくて草。
私は歴代『リング』の呪いのビデオファンなので、この呪いのビデオパート見られただけで満足。



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■呪いの家
鈴花(玉城ティナ)が越してくる家の向かい側に立つ「立ち入り禁止」の家。
このパートで出てくるタロット少女が、めっちゃオタ演技上手くて面白かった。常に半笑いで話すとことか、瞬き多めのとことか、ロバート秋山みたいなリアルなオタ演技。
途中、いじめられてる小学生の男の子がでてきて、鈴花が声かけるんですが、ん、おねショタかな?と一瞬身を乗り出しましたけども、男の子はそのパートで呪い殺されるという。
いじめられているので、いじめっ子に呪いの家に突入させられるわけです。
家に入ってすぐに俊雄(呪怨の子供幽霊)が出てくるんですけども、いじめられっ子がそれにビビりながらも、幽霊を使っていじめっ子に復讐するところ、面白いですね。ただ、普通にその子も殺されますけどね。



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■貞子 vs 伽椰子
二つの呪いを相殺するために、呪いの家で呪いのビデオを見る。
そして貞子と伽椰子が同時に出てきて戦うみたいなとこがクライマックスなんですが、もうそこから面白くない!
オチとか最悪!しょーもない!
なんか、貞子と伽椰子が融合してでかい化物になるわけですが、そこはクトゥルフっぽい文脈を読もうと思えば読めるので、もしかしたら海外の観客は盛り上がるかも(呪怨は海外知名度めっちゃある)。井戸=地下ってことでクトゥルフっぽいし。
ただ、この化物もいつもの白石映画定番な感じで、ファンにとってはおもしろい。
その化物が井戸に身を投げた山本美月を追って(自分の呪いで殺したいので)井戸に入るんですが、そこで化学反応起こして、貞子と伽椰子が完全に合体する。
それが地上で見守っていた玉城ティナに襲いかかってエンディングです。
『残穢』のときもそうだったけど、「ほんこわ」系監督って、最後ゴリ押しで脅かさなきゃいかん掟でもあんのか。
ほんと、最後はしょーもない。
もったいないよ、本当に。白石くん、世界に名を売るチャンスなのに!



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■貞子フォーマット
ただ、ちょっと面白かったのが、最後に出てきた貞子+伽椰子ね。
この映画の貞子って、立って歩いて移動するんです。もちろん歩き方はちょっと変ですよ。いうなれば、野中氏が真似した鞘師みたいな、肩を先に出して移動するような。
で、伽椰子は、あれは背骨が折れてるってことなんですかね、腕だけでなんとかズルズルと移動する。ちょっと前衛舞踏みたいなね。
その二つの怨霊が合体したら、あの、一連の映画『リング』系作品の貞子になるんですよ。
すなわち、爪を立てて四つん這いで歩いたり、逆再生のような不自然な身の起こし方をしたり。
だからこれ、『リングビギニング』だなって。
映画『プロメテウス』で、エンジニアという地球人にとっての創造主の宇宙人に、寄生生物が取り付いたらいつものゼノモーフ(いわゆるエイリアン)の形になるみたいなね。「あ、やっと貞子君に出会えたんやな」っていう、そういう謎の感動はありましたね。
そこまで考えてるかはわかりませんけど。なぜか伽椰子の鳴き声出しますけど。


■結論
結局これはどういう映画かというと、恋人を誘って、映画中に手をニギニギしたり太ももをサスサスしてイチャイチャするための映画です!(偏見)
だから両隣のカップルが一番いいお客さんなんだよ。


あと、エンドクレジットに今回のモンスター、貞子、伽椰子、俊雄の役者名書かれるのもね、役者がいる以上しょうがないとはいえ、なんか醒めるわーって思った。
とりとめのない感想になりましたが、『リング』も『呪怨』も角川ホラーのドル箱なんで、しっかり製作費回収して、いつかジェイソン、フレディ、エイリアン、プレデターと、世界のモンスターと戦うくらいまで続いて欲しいなと願っておりますよ、マヂで。




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